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・オルゴールの種類

「オルゴール」という言葉は日本語だけで使われているものです。
オランダ語でオルガンを意味する“orgel”という言葉が訛ったものだと言われています。
これは憶測ですが、ストリートオルガンのような人が直接メロディーを演奏しないカラクリのものだったのではないかと思います。
そのような起源のせいか、広義の「オルゴール」という言葉は、自動演奏楽器全般と自動演奏楽器を組み込んだオートマタなどまで含んでしまうようです。
これではジャンルが広すぎてしまう気がしますので、このサイト内だけの定義として、

「自動または手動で主として櫛歯を弾くことにより音楽を奏でる機械」

と理解いただきたいと思います。
櫛歯から音を出す仕組みというのはオルゴールだけの独特のものであろうと思いますし、音色も他の楽器には無い独特のものです。
しかし、それ以外の自動演奏楽器は、人がその楽器を演奏出来るものを自動で演奏させている機械であり、その楽器で同様の音色を実現できるものだと思いますのでこのような定義としてみました。

この「自動または手動で主として櫛歯を弾くことにより音楽を奏でる機械(長すぎるな。。)」だけに限りますと、オルゴールは2種類に大別することが出来ます。
シリンダーオルゴールとディスクオルゴールですね。
どちらも主たる音源が櫛歯を弾く事によるものである点は同じです。

シリンダーオルゴールは音楽の信号を円筒形のシリンダーのピン配列により記録しており、 シリンダーを回転させる事により直接ピンで櫛歯を弾きます。
日本で一般にオルゴールといったら、まずこちらのタイプの事ですね。
その構造上、収録出来る曲数と時間には限りがありますが、シリンダー径を太くしたり交換式にしたり、あるいは櫛歯の間隔をひろげたりするなどの工夫により多くの曲を収録出来るようにしたものもあります。
しかし、ピンはシリンダー内に松脂を入れて固定しているもので、その製作は職人による手作業になるために大量生産は出来ず、また櫛歯を強く弾く事が出来ませんので音量にも限りがあります。

そのようなシリンダーオルゴールの弱点を克服したのがディスクオルゴールです。
音楽信号の記録媒体をディスクとして機器本体から分離し、曲数の制限は無くなりました。
しかも、ソフトウェアであるディスクは薄い板状の円盤をプレスして穴をあけて突起を作ったものですから、製造工程の機械化が可能で原版を作ってしまえば安価に量産が可能になったのです。
もちろん全ての機種で共通のディスクの規格が生まれた訳ではありませんが、ソフトウェアの配布・販売形式としては、現在主流のCDやDVDと同じような形が整ったのですね。
更に、ディスクの突起の信号をスターホイールという部品を介して演奏する構造になり、より強く櫛歯を弾き、大きな音を出すことも可能になりました。

…こう書いてくるとシリンダーオルゴールは欠点ばかりみたいになってしまいますが、そんなことはありません。
確かにシリンダーオルゴールは収録曲にも音量にも限りはありますが、その素朴で繊細なサウンドにはディスクオルゴールでは味わう事が出来ない魅力があります。
ディスクオルゴールはソフトさえ手に入るなら曲数に制限はありませんし、ダイナミックで豊かな音量の演奏が出来ます。
更に、新たなソフトを作ることも不可能ではありませんし、現に今でも新たに編曲して生産をしている方もおられます。
反面、特に大型のディスクオルゴールの大音響は、今の日本の住宅事情では周囲に気兼ねなく演奏することは難しいかと思います。

シリンダーオルゴールもディスクオルゴールも、どちらにも其々なりの魅力があり、一概にどちらが良い悪いというようなものではないでしょう。

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